この看板知ってます?(青ベースの白抜き文字)
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[吉野家]は、オレンジ(通常)茶色ベース黒・白・緑文字など異なるコンセプトを色違いの看板で何気に差別化していた。[そば処吉野家]は青い吉野家に分類されていて十割蕎麦を主となるメニュー構成(当然牛丼もある)であり、全国に52店舗、関東20店舗、埼玉で5店舗、東京では[そば処吉野家/アリオ西新井店]の1店舗しか存在していない(HP調べ)。国内の全吉野家1191店舗(2015/12・IR調べ)に対し4.3%しか展開されていない希少業態である。偶然見ることも少ないだろうし、あたりまえだが西多摩地区でこの看板を見ることはないので、周囲の人の知名度は極めて低い。

埼玉の所沢(和ケ原店)か川越(南大塚店)がなんとかの届く範囲かってことで、やっと行ってきました[そば処吉野家/463号線BP和ヶ原店]。
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ほんとだ青い!何度もこの店の前を車で通過したことがあるが、注視していた訳でもないので気付かなかった。そのぐらい配色に違和感が無いんだよね。
客種もバイパス沿いだから、ドライバーや近所の人専用って感じなのかな。ちなみに最寄りの駅は西武池袋線の狭山ヶ丘って駅が1km弱のところにあって、電車と徒歩でも来れないことはないが・・・・

15:37入店 先客2(後客2)。昼時外したからか結構空いてる。まぁロードサイドの[吉野家]なんて何処もこんなもんか。
レギュラーメニューと限定メニューと新商品告知はこんな感じ。
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飯物も充実していて「うな重」「天重」「上天重」「海鮮親子丼」「親子丼」「鶏天丼」「海老と貝柱の天丼」「焼豚月見丼」ともちろん「牛丼」も。ファストフードレベルの構成じゃないな。「牛丼」は全サイズ(普通・アタマ・大盛・特盛)あったので、良く知る[本家吉野家]的な感覚でも利用できる。
訪問前、食べログでメニューチェックをしたとき2014/08の写真で牛丼単品が300円だったが、現在は80円値上がりの380円となっている。牛丼各社の価格競争で[本家吉野家]に合わせて値段が動いているようだ。他の値段は変わらず。
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ちなみに店内はこんな感じ。注文はテーブルにあるピポ~ンっで店員を呼んで注文し後会計するシステム。メニューは決定済みなので着席と同時に注文。尚セットの蕎麦は「もりそば」「冷やしかけそば」「(温)かけそば」から選択出来るので、今回は「もりそば」で。

「牛丼とそばセット」730
「そば特盛り」200

さすが[吉野家]、超速だった。注文してから1分30秒で配膳完了。(茹で置きかと思った・・・)
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「牛丼とそばのセット そば特盛り」930

蕎麦は、十割で練った蕎麦玉を1人前ずつ冷蔵庫で保管されていて、注文毎にプレス型の押出し式製麺機に必要玉数を入れてボタンをポチると、シャーっと麺になって窯に落ちて茹でられる。茹で時間はなんと1分(自分の会計時に後客の作業工程を見ることが出来た)。茹で置きじゃなかった。
この製麺方法を日本蕎麦で用いることに異論する人達(職人を含め)は多いと思うが、個人的な意見としては、なんと合理的で素晴らしい技術であろうと思う。蕎麦粉を十割で手打ちするには、加水捏ね伸しにそれなりの経験技術が必要になってくるわけだが、この素晴らしい機械は捏ね以降の工程を一気に終了させることが出来、そのうえ誰が作業しても同じものが作れて経験が要らない。当然職人が手打ちするものと仕上がりは違うが、果たしてどちらの蕎麦が美味しくて適正価格なのであろうか?(確かに国産蕎麦粉は良質で価格も高いけど、そば屋の値段なんて技術料みたいなもんだからね。)
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麺の太さが1.5×1.5mmと3.5×1.5mmの2種類ある。ワザワザこうすることで食感が単調にならず、田舎蕎麦風の乱切りっぽい感じになるってことか。考えましたね、これも[吉野家]のこだわりでなのであろう。
長さは40cm超で一啜りするにはちょい長め。食感は手打ちのそれよりも硬く、十割蕎麦としては不自然な感じがする。良く言えばコシがあるってことか・・・。風味は弱いがそれなりに美味しい。香りと味が弱いのは、製麺方法じゃなくて蕎麦の品種や産地によるところが大きい。ここのは中国とカナダの輸入品だから、信州のブランド蕎麦なんかとは比べちゃいけない。
麺量は「特盛り」で350g前後ってところかな。冷蔵庫から出した蕎麦玉見たけど、経験から@150gちょいくらいの大きさに見えた。
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つゆは、枯節・いりこ・昆布に熟成させたかえしを合わせてあるとのこと。甘味は少なく醤油感の強いかえしで、この乱切り風の蕎麦に負けていない。蕎麦全体をつゆに浸すと塩気が強過ぎるような感じもするが、チョロっとだけ浸けて粋に啜れってことかな。冷つゆだからかえしが主張して出汁感がなかったけど温麺にしたらもっもっと違う感じなんだろう。
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ほとんど外では麺類しか食べないので、牛丼は久しぶり。美味しいね。ラーメン屋の350~400円級のサイドメニューと比較すると、この「牛丼」の方が格上に感じる。300円だったら、もっと美味しく感じたな。蕎麦と牛丼は最良の組み合わせのようだ。

全体的な感想は、超アリ!近所に無いことが残念だ。正直物珍しさが優先してあまり期待していなかったけど、「牛丼」を抜きにしても、満足度は高かった。似たような業態の[ゆで太郎]や[富士そば]や[小諸そば]なんかも、きっとひと昔前の即席(立食い)そば屋の品質からかなり進化しているのであろう。機械技術が人の手を追い越してしまう日が近いうちに来るのかもしれない。


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店舗DATA

(住所)〒359-1162 
埼玉県所沢市和ヶ原2-216-1
(電話番号)
04-2938-6233
(営業時間)24時間営業
(定休日)無休
(席数)カウンター12席 テーブル4席×4卓 2席×5卓
(喫煙)不可
(駐車場)22台